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私を欲しいといってくれ

転職する程の熱意をこめて職務経歴書をしたため。
何か伝えておきたいことはとの言葉に、乗り出すようにして「では、アピールさせていただいてよろしいでしょうか?」と私を得た場合の利益について滔々と語った。
それを脇支えできるように、現職でさえ一人も得ていない難関の(主に時間・金銭・環境の面の難解さであるとしても)資格の1次試験合格証を引っ提げ。
前後に実施された社内試験ではトップクラスの成績を叩き出した。
けれど、それが求められている資質とは限らないことを、良く知っている。

社内公募に応募した。
未だこない返事に、結局は小心者のこころが汲々とする。
来期も私は、この場で同じ業務を行っているのだろうか?

新しく権限をくれるという。
職位と責任をくれるという。
それが1年前は、誇らしく覚悟を決めていたけれど。
年末、挑戦したいと思っていた部署からの公募に。
悩み悩み悩み、現職の上司に顔向けできないと思いながらも応募した。
挑戦しろというのは社則だろう。
それが現場の声でないことは、身に染みて知っているけれど。

私を欲しいといってくれ。
誠心誠意全身全霊を込めて尽くさせてくれ。
飽き慣れ批判しながらの会社員になりさがりそうになる度、自嘲が苦く舌を刺す。
人が好きなんですねと、言われた言葉は常套句であったけれども。
関わることを忌避しながらも、それは間違いではない。

楽園のような職場生活も。
自分に向いた職業も。
どちらもあり得ないことだと知っている。
おそらくこんなにも恋々とする部署に配属になってさえ。
私は仕事に飽き、怠け、嫌気がさし、愚痴を言うだろう。
けれど、今の場所にいるよりも。
そんな自分を、恥ずかしく思えるだろう。

私を欲しいといってくれ。
必要だと。
役に立てると。
その為に、手を尽くし頭を絞り精一杯を尽くしたけれど。
それが、無意味な場合があることを知っている。
そんなものを求められていなかったのだと、察知できなかった要求に歯噛みをする瞬間を知っている。

おそらく明日。
引き延ばされた、返事が、来る。

こんなにも一生懸命にやったことが駄目になったときに。
酸っぱい葡萄にしてしまうのは、あまりにも恥ずかしいから。
精一杯を認めてもらえなかったときに。
頑張っていないもの、と言い張る己を切り捨ててしまいたいから。

恋々と綴り。
そして、駄目だったのならば正面から悲しみ悔しがり、力不足を反省しよう。
恥ずかしさの余り、絞る言葉も失せても。
恥ずかしさなら。
自分からの嘲りよりも、まだマシなのだと。

まだ、駄目だったときに。
今の仕事場に、力を尽くすだけの覚悟はできていなくても。
そうしなければならないと、前向きな時には思えていたと。
そのことを、書き残しておこう。
それが真実になるように。
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三間

Author:三間
30代女性。
食べることに人一倍情熱を燃やすイキモノ。
お酒だいすきー!おいしいものだいすきー!仕事に必要なのは愛!と能面顔の割にうっとおしい熱血系会社員。

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